第 3 章 L3 編
IP ルーティングの世界を体系的に扱う。アドレッシング詳細から RIP / EIGRP / OSPF / BGP、再配送、ルーティングポリシー、FHRP、IPv6、マルチキャストまでを 18 ページで掘り下げる。
3-1 IP アドレッシング詳細
クラスフルアドレッシングの限界から VLSM・CIDR・経路集約を整理する。CSR1000v 2 台 + /31 P2P リンクで直結ルートと Broadcast address の見え方を実機確認する。
3-2 ルーティングの基本
静的ルートと動的ルーティングの違い、管理距離 (AD) による情報源の優劣、メトリックによる最適経路選定を整理する。CSR1000v 3 台の実機で、経路を固定して AD だけを動かす実験と情報源を固定してメトリックだけを動かす実験により、AD とメトリックを分離して確認する。
3-3 RIP — 距離ベクトル型の本質と限界
距離ベクトル型プロトコル RIP の伝播モデル、ホップ数メトリックの限界、Split Horizon と Route Poisoning による収束防衛を整理する。CSR1000v 3 台の実機 RIB と debug ip rip で確認する。
3-4 EIGRP — 複合メトリックと DUAL による高速収束
EIGRP の Hello ベース隣接管理、帯域 + 遅延の複合メトリック、DUAL による Successor / Feasible Successor の事前計算と高速収束を整理する。CSR1000v 3 台のトポロジテーブルと debug eigrp fsm で確認する。
3-5 OSPF — リンクステート型と SPF / LSDB / Area の三段構え
リンクステート型 OSPF の Hello からの 7 状態遷移、LSDB の Type 1/2/3、SPF (ダイクストラ)、ABR と Stub area の仕組みを整理する。multi-area 構成 (Area 0 + Area 1 stub) を 4 台で実機検証する。
3-6 BGP — path vector と AS_PATH、ベストパス選定 8 ステップ
BGP の path vector としての性質、neighbor 6 状態遷移、ベストパス選定 8 ステップ、iBGP next-hop-self、経路集約を整理する。AS100 / AS200 / AS300 の 3 AS・5 ルータ構成で実機検証する。
3-7 Route Reflector — iBGP full-mesh の解と Cluster ID / Originator ID
iBGP full-mesh 問題の解 Route Reflector を扱う。RFC 4456 の reflection rule、Cluster ID と Originator ID によるループ防止を、CML2.9 の 7 ルータ構成で実機検証する。
3-8 BGP community 属性 — 経路に付けるタグと no-export / no-advertise / route-map 連携
RFC 1997 の BGP community を「経路に付けるタグ」として整理する。well-known community の伝搬範囲と community-list による LOCAL_PREF 制御を、CML2.9 の eBGP transit chain で実機検証する。
3-9 BGP Confederation — AS を sub-AS に分割する iBGP full-mesh 問題の解
iBGP full-mesh 問題のもう一つの解 RFC 5065 の BGP Confederation を扱う。AS を sub-AS に分割する仕組みと AS_PATH の confed-sequence を、CML2.9 の sub-AS 構成で実機検証する。
3-10 経路の再配送と route-map 制御
OSPF と EIGRP の境界 ASBR で双方向の再配送を扱う。seed metric、外部経路 O E1 / O E2 の違い、route-map + tag によるループ防止を、CML2.9 IOS-XE 17.x で実機検証する。
3-11 ルーティングポリシー総括 — route-map / prefix-list / AS-PATH ACL / community-list
route-map・prefix-list・AS-PATH ACL・community-list の 4 部品を 1 つの体系として束ね、適用点を俯瞰する総括節。暗黙 deny による経路消失や複数 match の AND を、CML2.9 IOS-XE 17.x で実機検証する。
3-12 FHRP — HSRP / VRRP / GLBP によるデフォルトゲートウェイ冗長化
デフォルトゲートウェイの単一障害点を解消する FHRP を扱う。HSRP / VRRP / GLBP の仮想 MAC・preempt 差・負荷分散の違いを、CML2.9 IOS-XE 17.x の R1/R2 に同時設定して実機比較する。
3-13 IPv6 アドレス体系 — 表記・種別・複数アドレス
IPv6 アドレスの 128 ビット構造、アドレス種別 (GUA / LLA / ULA / anycast)、1 インタフェースが複数アドレスを持つ IPv4 との違いを整理する。CML2.9 IOS-XE 17.x の show ipv6 interface で実機確認する。
3-14 NDP と SLAAC — 近隣探索とアドレス自動設定
IPv6 の近隣探索 NDP とアドレス自動設定 SLAAC を扱う。NS / NA / RS / RA の 4 メッセージ、EUI-64、重複検出 DAD、DHCPv6 との対比を、CML2.9 IOS-XE 17.x の debug ipv6 nd で実機確認する。
3-15 IPv6 ルーティング — OSPFv3 と MP-BGP
IPv6 のルーティングプロトコル OSPFv3 と MP-BGP を扱う。OSPFv3 が OSPFv2 と異なる点と MP-BGP の address-family ipv6 unicast による経路交換を、CML2.9 IOS-XE 17.x の show 出力で実機確認する。
3-16 マルチキャスト基礎 — IGMP・RPF・配信ツリー
1 対多で帯域を節約するマルチキャストの基礎を扱う。グループアドレスと MAC マッピング、IGMP、RPF チェック、共有ツリー (*,G) と送信元ツリー (S,G) を、CML2.9 IOS-XE 17.x の show ip mroute で実機確認する。
3-17 PIM-SM — RP・register・SPT 切替
実際の配信ツリーを張る PIM-SM を扱う。FHR が送信元を RP に登録する register、RP を根とする共有ツリー RPT、送信元への近道 SPT への切替を、RP 独立構成の CML2.9 IOS-XE 17.x で実機検証する。
3-18 SSM / PIM-DM — RP を使わない 2 つの配信方式
RP を使わない 2 つのマルチキャスト配信方式を扱う第3章の締め。PIM-DM の flood & prune と SSM の (S,G) 直接 join を、CML2.9 IOS-XE 17.x の show ip mroute で実機検証する。