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第 5 章 QoS 編

有限な帯域の中で通信に優先順位をつける QoS を扱う。QoS の必要性と 3 モデル・マーキング体系・分類・キューイング・輻輳回避・ポリシング/シェーピングを、CML 実機検証とともに手厚く掘り下げる。多くの読者が挫折する QoS を、関連概念を統合しながら解説する第 5 章。

5-1 QoS の必要性と 3 モデル — なぜ優先順位が要るのか

帯域が有限なとき、通すと決めた通信のどれを先に通すかを扱う QoS の入口を整理する。QoS がなぜ要るのか (帯域の有限性と輻輳)、QoS が守る 4 つの指標 (帯域・遅延・ジッタ・損失)、そして Best Effort / IntServ (RSVP) / DiffServ の 3 モデルを、スケーラビリティの観点から対比する。実機の config は次節以降に送り、本節は概念に徹する第 5 章の入口。

5-2 マーキング体系 — DiffServ が見る「印」の中身

DiffServ がクラスを区別するために見る「印」の中身を整理する。L2 の CoS、L3 の古い印である IP Precedence、現在の標準である DSCP と、その値が指す PHB (BE・CS・AF・EF) の体系を扱う。DSCP は単純な優先度番号ではなく PHB を選ぶコードポイントであること、値の大小がそのまま優先順位ではないことを軸に、印がどこに書かれ・どこまで運ばれるかを解説する概念節。実機 config は次節以降に送る。

5-3 Trust Boundary — 信頼境界を実機で引く

アクセス端で外来の DSCP を信頼するか、0 に付け直すかを決める信頼境界を、Cat9000v (IOS-XE) の実機で扱う。Catalyst 9000 の QoS は mls qos を持たない MQC モデルであること、既定では外来 DSCP が保たれること、untrust (set dscp default) で境界を引くと 0 に付け直されること、trust device cisco-phone による条件付き信頼、table-map による CoS↔DSCP マッピングを、CML の show 出力と受信側の tcpdump で検証しながら解説する第 5 章 QoS 編の実機節。